食戟のソーマ17巻 感想
- 2016/03/21
- 11:37
17巻の見どころはなんといっても叡山の顔芸ではないでしょうか。
17巻では全話にわたって叡山が出ずっぱりなのですが、毎話で顔芸を披露してくれるのでビジュアル的に飽きません。
また、今回の話の肝は、あざみが提示する学園のビジョンに共感できるかどうかではないでしょうか?
「料理を創造できるのは一部の者で、あとの者はその模倣を強いられる」と言えば聞こえは悪いですが、大多数の学生にはメリットがあるのも事実なんですよね。マンガ内でも言われていますが、十傑レベルのレシピを卒業までに習得できるのですからね。
巧妙なのが、主人公ソーマをはじめとするその周りの人物達は秋の選抜で上位に入賞するようなツワモノばかりなので、当然自分たちでもレベルの高い料理を創造できるから憤るのは当然なんですよね。しかし、大多数の学生は自分で創造できる料理のレベルなんてたかが知れてる、それを自分でもわかっているからあざみのビジョンをはっきりと拒絶できないのですよ。
そして、あざみの名言「君たちは捨て石ではない」
そのセリフは「君らは1%の玉を磨くための捨て石である」というセリフとの対比なのですが、使いどころがうまいですねぇ。
私が悪役が提示するビジョンが魅力的であればあるほど、物語に深みがでると思います。なので、あざみは悪役として100点のビジョンを我々に提示してきたと言えるのではないでしょうか。競争社会と落ちこぼれ、その落ちこぼれをいかに減らすかという命題は我々が生きる実社会でも無縁ではないはずです。
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